近鉄富田から保々まで、三岐鉄道でゆるっと散歩
三岐鉄道に乗って近鉄富田から保々までの小さな旅をしてきました。電車の車内から見える景色、停まっている車両、貨物列車の迫力、そして駅の雰囲気――ワクワクする場面がたくさんありました。

近鉄富田駅は近鉄の本線と三岐鉄道の分岐駅で、たくさんの列車が行き交う活気ある駅です。その一角にある三岐線ホームは、ちょっとだけローカル線っぽい雰囲気もあって、そこが逆に良い感じ。
この日やってきたのは、三岐鉄道のラッピング車両。カラフルなデザインで一目でわかる存在感。鉄道車両ってこういうちょっとした“遊び心”があると乗るのが楽しくなりますよね。

車内に乗り込んでみると、どこか懐かしい雰囲気。平成生まれの私にとっては「あ、昔の電車ってこんな感じなんだ」っていう発見の連続でした。
中でも目を引いたのが「シルバーシート」のステッカー。優先席という言葉が一般的になる前の名称で、デザインも今とは全然違う。正直、実物を見るのは初めてで「これ、ずっと残ってるんだ…!」とちょっと感動しました。

しばらくすると列車は保々駅に到着。西藤原方面へ行く人たちは、車両交換のため、別の編成へ乗り換えていました。私はここで下車。改札を出る前にホームをぶらぶらしていたら、いろんなものが目に飛び込んできました。


構内を眺めていると、目に入ってきたのが元JR東海の211系。三岐鉄道では5000系として導入予定とのこと。この日はまだ動いてはいなかったけれど、堂々とした姿は「おれ、まだまだやれるぞ」って言ってるようにも見えました。こうやって第二の人生を歩んでいる車両を見るのって、すごくいいですね。211系は個人的に好きな車両なので嬉しいです。

すぐそばには電気機関車や黄色の旅客車両も並んでいて、構内のにぎやかさに圧倒されます。どれが現役なのかは正直わからなかったけど、塗装や車体の形だけでも見ていて飽きません。

保々駅の留置線にはこの日、1編成だけがぽつんと停車していました。特に動きがあるわけではないんですが、なんだか存在感がある。

そうこうしているうちに、貨物列車がやってきました。しかも重連。電気機関車が2台連なって貨物車を牽引している姿は、音も迫力もすごい。車両自体が大きくはないんですが、その分ぎゅっと密度が詰まっているような印象を受けます。

ホームの端まで歩いて、改めて来た方向を振り返ってみました。富田方面へ続く線路がまっすぐ伸びていて、なんだか時間がゆっくりと流れているような気持ちになります。都会の喧騒とは違う“間”の感覚。こういうの、すごく贅沢だなあと思います。

改札を出て駅舎も撮ってみました。派手さはないけど、こういう小さくて温かい駅ってなんか好きなんですよね。

ちなみにこの日のきっぷは、最近ではあまり見かけなくなった硬券。硬券といっても手元に残せるわけではなく、改札で回収されてしまうんですけど、それでもちょっとした非日常感がありました。平成生まれの自分には“懐かしい”というより“珍しい”って感じ。紙の厚みや印字のにおいが、デジタルでは味わえない良さだなと改めて実感。

保々での滞在は1時間もなかったけど、とにかく中身が濃かった。貨物列車も見られたし、車両もたくさん撮れたし、自分にとってはすごく新鮮な体験でした。
次は三岐線の終点「西藤原」まで行ってみたいと思っています。またちょっとだけ足を伸ばして、日常の外側をのぞいてみたいと思います。
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